第3回 JAPDTカンファレンス 講演概要

行政と共に取り組む成犬の適性譲渡~行動の評価とその課題~(デモ)

講師

矢崎潤

日時・会場

8月30日(土) 15:30~17:20 第2会場

講演概要

353,098頭。これは2006年度に日本全国の行政機関で殺処分された犬と猫の数である。そのうち犬は117.969頭。一日平均で967頭の命が奪われた計算になる。
この数を目の当たりにするとどうしても行政批判をしたくなるものだが、彼らがただ黙って動物達を殺処分している訳では決してない。各地域で意識の差はあるにせよ、収容された動物の飼い主への返還、子犬、子猫の譲渡、不妊、去勢手術の啓蒙、実施、飼い主教育などにも力を入れてきている。民間愛護団体の活動、一般市民の意識変化も伴って年間の殺処分数は十年前の半分以下になった。その中で新たな取り組みとしての動きが出てきたのが成犬の譲渡だ。子犬に比べ、成犬を公的な機関から譲渡するにはそれなりのリスクが伴う。もし譲渡した成犬が咬傷事故をおこしたら、問題行動により近隣住人の迷惑となったら…人的、物理的な理由以外でもそういったことで譲渡に踏み切れないでいる施設も多くあるのが現実だ。しかし、収容されている犬の中にも一般社会で十分に適応できる適性のある犬も多くいる。そんな犬たちをより多く救うのが行動の適性評価だ。
今回の講演では環境省より依頼を受けマニュアルを作成し、全国の動物行政担当者に講習を行った経緯から、行政施設に収容された成犬の中から、譲渡後に問題となる行動を起こす可能性が低いか高いかを見極める行動の評価法についてデモを行いながらお話しようと思います。