大島かおり
11:00~12:00 <8302>
訓練士の修行は、授業や教科書からは学ぶことができない、からだを通してのみ伝えられる知を含んでいるため、現在では多くの職種で廃れてしまった徒弟制度が残っています。長い修行期間の中で、師匠や先輩から知識や技能を教えられ、学ぶのです。また、昼夜を問わず多くの犬とともに生活し、訓練することによって、犬のほえ声、表情やしぐさから一頭一頭の犬の心を感じ、読みとることを犬たちから教えられます。
訓練士には、「犬に無理強いをする」「矯正ばかりする」、といったイメージがつきまとっているとしたら残念なことです。訓練士の仕事は、犬の性格や心理状態に合わせた訓練方法を選びとり、さまざまな刺激をコントロールしながら使うことによって、どう振舞うべきかを犬に伝え、理解させることです。その過程は、訓練というよりは、むしろ教育という概念に近いかもしれません。
災害救助犬育成の経験から、犬とはどんないすごい生き物なのかをお伝えしながら、訓練のあり方について考えていきたいと思います。