日本の都市は高密度・高層化が進み、住宅も近代化してきました。しかし、高温多湿な日本独特の気候にそった建物・生活が、必ずしもできているとは言えません。犬の室内飼育で、より重要となる室内環境の維持管理。人と犬のお互いが理解しやすく、安全で快適な住環境の整備と活用が求められます。 住宅密集地や集合住宅での飼育が急増し、その対策も急務とされています。個々の生活領域が密接しているため、一家庭の飼育トラブルが近隣へ影響します。コンパクトな住環境ともいえるので、より犬との生活を効率化しなくてはいけません。 また、集合住宅は主体構造を共有しているという構成から、特殊な問題が起こるという理解も必要です。建築士として相談を受けたものから、一般的なペット用共用設備の解説と、集合住宅で求められる飼主への指導、配慮などを提案したいと思います。