第5回 JAPDTカンファレンス 講演概要

Helping Clients Survive Their Canine Teenagers

講師

Teoti Anderson

日時・会場

9月10日(金) 13:30~15:20 第2会場

講演概要

 飼い主が可愛い子犬を家に連れていく時、全てが素晴らしいように思えますが、その子犬達は成長します!多くの飼い主は、青年期の犬達に失望し怒りを頂きます。そしてこの失望と怒りは、下記のような犬にとっては自然な行動に対しても罰を与える原因になります。
・注意を引くために人に飛びかかる
・テーブルやカウンターに前足をかける
・リードを引っ張る
・噛んで物を壊す
・物を奪い取って走り去る

 好ましい社会化やパピーに対するトレーニングの欠如は、青年期の犬を占有性などのより深刻な問題に発展させます。
 これらの行動は、飼い主にとって非常に苛立たしい場合があります。そして、それは飼い主に多くの犬達を諦めさせる原因にもなります。シェルターやレスキュー団体は青年期の犬達で溢れ、里親に出すという点ではとてもやりがいはあります。犬を欲しがる人々は、まず初めに若い子犬を引き取ろうとします。もちろんここには、年老いた犬よりも子犬の方が人と“より愛着が形成されやすい”という間違った認識があります。また、自分達の子供と子犬が一緒に成長することで関係性をより強くすることができると考えている人もいます。また、捨てられる前の家族との生活で問題となったことの原因についてはわからないので、青年期の犬は“既に飼うのは難しい”といった認識を持つかもしれません。最終的には、青年期の犬ではなく子犬の方が救い出されやすいという結論に達するのです。もし里親希望の人が、小さくて可愛い子犬を譲り受けるか、コントロールが難しく元気な青年期の犬を連れて帰るか、という選択肢を持っていたら、恐らく子犬の方が、毎回里親の心を勝ち取るでしょう。

それでは、私たちはどうすれば青年期の犬の可能性を引き出す手助けができるのでしょうか?飼い主が、自分の犬をより理解し、そして一般的な青年期の犬の手助けをどのようにしたらいいのでしょう?

このワークショップでは、下記のことを扱います。
・正常な犬の行動とは
・飼い主に対して正常な犬の行動をより理解してもらうための手助けや、飼い主に(犬がとる行動に対して)我慢することを学んでもらう方法
・子犬と青年期の犬のトレーニングにおけるアプローチの違いについて
・一般的な青年期の犬の行動を飼い主が問題行動だと思うことについて
・教室の環境下で問題行動に取り組む方法について
・家で飼い主が問題行動に取り組むことを助ける方法について
・継続的な社会化をすることの重要性
・青年期の犬のエネルギーを発散させることを助ける楽しいゲームについて